甲状腺疾患
内科系疾患の中でも甲状腺疾患は比較的一般的です。当院は甲状腺疾患の専門ではありませんが、甲状腺機能をはじめとするスクリーニング検査は可能です。当院で治療できる甲状腺疾患はしっかり管理しますが、専門的な診断や管理が必要な場合は、適切な病院を紹介しています。
甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると、心臓がドキドキする、頻脈、不整脈などの循環器症状が現れます。ほかに、イライラする、落ち着きがない、不眠などの精神症状、やせ等の身体症状が現れます。血液検査で甲状腺ホルモンを測定すれば簡単に診断でき、必要に応じてメルカゾールなどの抗甲状腺剤を使います。原因のほとんどはバセドウ病ですが、慢性甲状腺炎(橋本病)の初期にも現れることがあります。
甲状腺機能低下症
甲状腺ホルモンの分泌が低下すると、体重増加、浮腫(むくみ)が現われ、行動が緩慢になる、冬の寒さが身に応える等の症状が出現します。血液で甲状腺機能の低下が認められたら、チラージンSなどの甲状腺ホルモン剤を飲みます。おもな原因は、慢性甲状腺炎(橋本病)です。
甲状腺腫
甲状腺全体が腫大するもの、左右の甲状腺の一部が腫瘍化するもの等、いろいろなタイプがあります。甲状腺エコーで甲状腺がんが疑われるものは、専門医療機関に紹介しています。
腎・泌尿器疾患
この系統の疾患の診断には、血液検査はもとより、正確な尿検査が必要です。当院では、試験紙法による尿一般検査に加え、迅速尿沈査顕微鏡検査、尿中微量アルブミン検査が可能です。
膀胱炎
排尿痛、頻尿、排尿後の違和感が特徴です。特に女性に多い病気です。当院では、遠心分離器のほかに高倍率の顕微鏡を備えているため、尿中の白血球や細菌の迅速な検査が可能です。短時間で検査ができるため、手間をおかけしません。
腎盂腎炎
高熱や悪寒が特徴です。腎臓に細菌が感染するため、重篤な疾患ですが、今はよい抗菌剤があるため、内服(あるいは抗生物質の点滴静注)で、外来治療が可能です。重篤な場合は専門医を紹介します。
慢性腎臓病(CKD)
慢性糸球体腎炎、腎動脈硬化症、糖尿病などの原因で、腎機能が低下する疾患が、最近になって急増しています。多くの場合、適切な治療が必要なので病院の専門外来に紹介することが多いです。
皮膚疾患
当院の先代が皮膚科泌尿器科専門でしたので、たまに昔のことを思い出して当院を受診される方がおられます。分かる範囲で対応させていただいております。
湿疹
今はよい薬があるので比較的簡単に治る方が多いのですが、搔き壊してしまったりして、慢性化してくる患者さんもおられます。そのような方には適切な生活指導をして差し上げます。経過がよくない方は病院に紹介します。
皮膚白癬、爪白癬
診断には苛性カリの水溶液で皮膚や爪を溶かして、顕微鏡で菌の有無を検査します。当院ではそのための検査機器が備わっているので、適切な診断ができます。