私の本 51. 脳科学と音楽 | 市川内科医院のブログ│実験室

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私の本 51. 脳科学と音楽

2025年2月22日

「脳は耳で感動する」 養老孟司 久石譲 対談集  脳科学者の養老が音楽家の久石の質問に答える本である。この手の本は面白くないことは分かっていたのだが、怖いもの見たさで買って読んだ。やはり面白くなかった。面白くなかったことを列記してもつまらないので、噓っぱちだと思えることを、書き連ねてみる。大体、脳科学って何だろう。Web. では自然科学を語った論説にあふれているが、その中で真実であることはどれほどだろうか?

60p 「日本人は構築力がない」「日本人は職人仕事の様な手仕事には優れているが、多人数が集まって多層的に構築する技術に弱い。オーディオでも日本人はウォークマンは上手に作ったが、イギリス人の作った大掛かりなミキシングにはかなわない(嘘だろう!)) 日本人は、ロケットを作っても落ちてばかりいる。」そうだ、ロケットが飛ばないのは、日本人の構築性の欠如のせいだそうだ。大体、日本が作った液体燃料のロケット(H2,H3)は成功率が極めてて高い。ただ、固体燃料ロケットは失敗が続いているが・・・。これだって、構築性のせいにされたては JAXAもかなわない。

106p 「生物の基本は螺旋構造である」これは確かである。以下、本文「親が卵を産み、その子が孫を生む・・・。進化の話をすれば、5億年前はまえはシーラカンスみたいな形をした魚だったものが、人間の原型だった。魚みたいな形をした生物が進化を遂げて、5億年経つとヒトに進化した」と書いてある。この本では、「シーラカンスが5億年経って人に進化した」、と捉えかねません。シーラカンスは5億年間、殆ど形状を変えずに来たこと、ヒトの祖先は魚みたいな形をしていたことは、事実です。それが証拠に人の胎児は魚の形をしています。   この本の説明では、シーラカンスが進化すると5億年後にヒトに成長すると言っているみたいです。事実は、5億年前にある種の脊椎動物が枝分かれして、一つはシーラカンスに、もう一つは人間に進化していった・・・と言うのが真実だろう。笑い話に、子供の質問「人はサルが進化した生物と聞きましたが、サルを飼っているとヒトになりますか?」  答え、「なりません。何100万年か前に同じ生物から枝分かれしただけです。

養老さんの似非(えせ)科学・・・・「ホイヘンスの振り子時計」石の壁に向かって同じ種類の振り子時計を釣るしておくとやがて同期してしまう。この事実は長年連れ添った夫婦にも適用でき、「別に同期しようとして生きている訳では無くても、一緒に暮らしていることで同期せざるを得ない」と言うことになる・・・・。   ホイヘンスはニュートン力学で振り子の原理を解明したもので、超常現象など何も解説していません。有名な科学者を担ぎ出して、似非学説を説くのは止めにしてもらいたい。。こんな嘘っぱちばかり書いてある本なので、他にいくら真実が書いてあっても、信じてなんかやるもんか!

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