徒然なるままに100. グリーンランド問題
2025年1月10日
トウモロコシ頭の次期アメリカ大統領が、グリーンランドの所有を希望しているとかで物議をかもしています。以下の文章はWeb.siteの記事を参考に記載しました。Web.site では、地政学的な理由と地理学的な理由の両論が出ていますが、私は地理学的な理由を論じます。
トウモロコシさんがグリーンランドを欲しがる理由は「グリーンランドはアメリカ本土と同じぐらい広いから」だそうです。「隣の子供が舐めている飴玉が自分のより大きいから」という理由でだだをこねているのと同じです。上に表示されている地図は、ランベルト正積方位図法で書かれた地図です。トウモロコシさんが言うほどグリーンランドは広くありません。面積を比較するのにこの図法は正確です。ところが、トウモロコシさんが引き合いに出した地図は、高緯度地方が拡大して表示されるメルカトル図法だったらしいです。メルカトル図法は後述します。
地球儀ではランベルト図法と同じ比率です。世界地図で方角や面積を見るのには、地球儀が正確です。
この地図はメルカトル図法で書かれた地図です。高緯度地方が緯度(縦方向)、経度(横方向)ともに引き延ばされています。カナダ北部やグリーンランドが異常に拡大されて表示されています。そのため、グリーンランドがアメリカ合衆国ぐらいに表れています。これならトウモロコシさんでなくてもグリーンランドを欲しがりますね。
メルカトル図法の説明です。地球を円筒の紙でくるんで、地球の中心から放射線を引いて、それを展開した図を想像してください。高緯度地方の方が拡大されることが分りますね。一方、低緯度では方角や面積は正確に表されるため、日本付近の国土地理院の地図(20万、5万、2.5万、1万)は皆この図法です。
誰か、トウモロコシさんに地球儀かランベルト正積方位図法の地図を届けてあげて下さい。
ところで、「徒然になるままに・・・」が、100回になりました。次からは「方丈記」(行く川の流れは・・) です。お楽しみに。