徒然なるままに 68. 胃がんの組織 | 市川内科医院のブログ│実験室

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徒然なるままに 68. 胃がんの組織

2024年6月29日

前回の「徒然なる・・68. ・・・・」で、タケの葉の微細構造をお見せしました。あの後、いろいろなプレパラートを撮影したのですが、どうもうまくいきません。中心にピントが合うと周辺がぼけます。なお、人間の眼球とカメラのピント面の違いです。カメラのフィルム面は平面ですが、ヒトの眼の網膜の形状は球状です。ピント面(網膜)は球体のフラスコの底のようになっています。そのため、画角の外側(周辺)では、眼球のレンズ(水晶体)とカメラのレンズとは異なった画像を結びます。(顕微鏡や望遠鏡の接眼レンズはコマ収差を持ちます)

長くなりました。本題に入ります。

上の写真は、胃がんの組織像です。倍率は100倍です。先ほど話した理由で、全部にピントが合っていませんが、一番よく写った画像をお示しします。胃カメラで胃の粘膜を生検しました。正常の腺管構造が失われていて、がん細胞で占められています。細胞の核が大きく、クロマチンが濃い紫色しています。この組織を病理医は顕微鏡を見て、胃がんの診断をします。

今日のブログはマニアックでした。市川内科医院のブログは趣味の話ばかりで、院長は医者をやっていないんじゃないかと疑われそうなので、そたまには内科医らしい内容を up  load  しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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