私の本 46. アフリカ大陸
2025年1月15日
「沸騰大陸」三浦英之著 全体が4章に分かれ、それぞれの章が数編のエッセーで構成され、全編34収載されている。前半はアフリカのの悲劇などが書かれている。ルワンダでのツチ族とフツ族の虐殺事件の後日談などが書かれ、アフリカ大陸に存在する不条理を説く。 中間の章で気になったのは、南アフリカでライオンを養殖し、年取って繫殖能力がなくなった百獣の王を趣味で殺す欧米の素人ハンターを取材してある。撃たれるライオンは普段は狩をせずに人間に餌付けをされているので、腹を空かせていきなり荒野に放たれても、狩りはできずヒトに慣れているのでハンターに寄ってくる。それを素人のハンターが撃つのだが、ハンターは一発で絶命することができない。血だらけになってのたうち回るのだ。 最後の方の章では、アフリカ大陸が持つ逞しさがレポートされる。世界ってこんなものなのだ。読みやすい。