私の趣味 5. 写真から絵画へ
2025年5月12日
「写真」の続きである。。若いころからずっと風景写真を撮ってきた。私の写真を見た友人(彼は油絵を描いている)が、「このモチーフで絵を描いたら?」と言ってくれた。油絵入門セット一式を通販で買って、ぼちぼと描き始めた。全く初心者で自己流で描いていたが、だんだんうまくなってきた。8Fで30作を超えたあたりで、友人の掛け声を思い出して、大作に挑むことにした。
そこに行きつくまでに紆余曲折があった。初めの頃はあっさりと水彩に近いトーンで描いた。描き上げた絵が気に入らなければ、色を塗り重ねた。専門家は複数の絵の具を混ぜ合わせると色が濁るというが、私はそんなことは構わず多色を使った。構図が気に入らなかったら、拭き取ったり、乾いてしまったら上から塗った。色がどんどん暗くなったが、重厚感が増した。色でも構図でも自分が好きなようにやって良いことが分った。
そんな訳で、大作にチャレンジしたのだが、大きなキャンパスは構図を決めるのに苦労した。描いては消し、消しては描き加えて、完成まで何度も書き直した。地元の美術家のアドバイスで展覧会に出したらいきなり入賞した。このことは制作に力をくれたが、構図が決まるまで何度も描き直すのに懲りて、この時代デジタル技術の恩恵にあずかることにした。
手本になる写真をプロジェクターでキャンパスに投影し、それをクレヨンでなぞって輪郭線を描くのだ。絵の具の色は手本の写真を生かして塗る。写真が色を作ってくれるから、その色を塗れば良いのだから楽だ。写真の彩度を上げてかなりけばけばしい色にしても、絵画では許されるのである。梅原龍三郎や小山敬三の絵を見ればわかってもらえると思う。
これが私の秘密兵器のプロジェクターです。絵を描く時これがあれば便利です。