徒然なるままに92.跳躍伝導 | 市川内科医院のブログ│実験室

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徒然なるままに92.跳躍伝導

2024年11月4日

実験室ブログ2024.10.18 私の本・・31. 脳は何歳でも・・と32. ブレインフォグ   を読んで下さい。「跳躍伝導」の説明です。私が思った通りでした。下記のコピーは、Web.site 記事です。ちょっと読みにくいですが、我慢して読んで下さい。

有髄神経繊維では軸索髄鞘が囲んでおり、一定間隔で髄(ミエリン)鞘が存在せずに軸索が露出しているランヴィエの絞輪と呼ばれる部分がある。1個の絞輪が脱分極して興奮すると、流入した大量のNaイオンはクーロン力をもとにした陽に帯電した疎密波を形成する。波は軸索を通って次の絞輪に流れ、そこで脱分極を起こす。この繰り返しによって興奮が伝達していく。その結果、脱分極はこの絞輪の部分で起こるため、興奮が絞輪から絞輪へと跳躍して伝達しているように見えることから跳躍伝導と呼ばれる。髄鞘部にはNaが流入するチャネルがなく、膜電位も小さい。このため、チャネル開口の時間を削減でき、無髄繊維より速い伝導が実現する。

赤字部分の記載について、私が補足します。・・・髄鞘で覆われている軸索(神経繊維)の部分には、Naが流入するチャンネルがなく、膜電位も小さいためチャンネル開口の時間を削減できる。ここから先の軸策神経は電気的には絶縁体にお覆われた導線(電線)と同じ状態となるので、早い伝導速度が得られる。・・・・

 

もっと分かり易く説明します。軸索(神経)は電気的には細胞内です。無髄神経細胞は直接細胞外液と接しています。無髄神経では上の方から信号が来ても神経繊維は細胞外液と接しているので、信号はすぐ消えてしまいます。しかし、上から信号が来たとき軸索の最上部の細胞膜の透過性が亢進して、細胞外のNa イオンが細胞内に移動し、その時の電位差が信号波になります。この状態を脱分極と呼びます。脱分極の結果生じた電位差が、その下部の細胞膜の透過性を亢進させ、そこの軸索を脱分極させます。無髄神経では脱分極が徐々に進むため、進行速度はゆっくりです。 引きかえ、有髄神経は軸索の周囲をミエリン鞘が囲んでいて、軸索と細胞外液は絶縁されています。被覆で覆われた電線と同じで、この部分では信号は高速(30万キロ/秒)で進みます。ミエリン鞘が途絶えたランビエ絞輪の部分は、無髄神経と同じ状態で、上から信号が来ると、膜電位の透過性亢進でNa イオンが軸索に流入して電位が生じます。電位がミエリン鞘で覆われいる軸索に達すると、一旦ゆっくりになった信号波は再びスピードを上げます。有髄神経の跳躍伝導のいわれです。有髄神経が長距離に亘ってミエリン鞘で覆われていた方が神経伝達速度は速いのですが、ミエリン鞘の絶縁性は完璧ではないので、長距離を進むうちに減弱してしまいます。所どころにランビエ絞輪を置いて、信号を増幅させているのです。   分かりましたか?  (私の説明の方が分かりにくかったりして。)

跳躍伝導はこれで終わります。分かりにくかったら、Web.site を見て下さい。分かりにくいけど、丁寧に書いてあります。

 

 

 

 

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