徒然なるままに 55. 新聞を読んで・その15 ツクシ
2024年5月20日
本文にも書いてある通り、長野県ではツクシはあまり食べません。それでも、食いしん坊の私がツクシを採ってくると、母はハカマを丁寧に取って煮付けてくれました。それほど美味しいとは思わなかったけど、春が来た実感がしました。いまでも、1年に一回はツクシを採って来ますが、ハカマはわざわざ取らずに、ざくざくに切って煮付けるだけです。ハカマは気になりませんが、茎は繊維質でいつまで噛んでも嚙み切れないのが難点です。ツクシなんぞは手間暇かけて下ごしらえして食べるような代物でもない。
羊歯(しだ)植物 トクサ科で、種名はスギナ スギナの部分は栄養葉、ツクシの部分は胞子葉です。荒れ地に生えます。「スギナが生えると作物が育たない」と言いますが逆です。畑が酸性土壌だと作物の代わりにスギナが繁茂します。スギナを駆逐するには石灰を撒いて、畑をアルカリ性にするとよいです。日本列島は火山岩で出来ているので、土地は酸性でやせています。滋賀県の伊吹山、糸魚川市の明星山、秩父の武甲山などの石灰岩の山の周囲の地質はアルカリ性なので、石灰を撒く必要がありません。
引きかえ、ヨーロッパは石化岩地帯なので土壌はアルカリ性です。その代わり、飲み水はカルシウム分の多い硬水です。この地帯ではブドウは良く育ちます。水がまずいので、ぶどう酒を通常の飲み水にします。昼間からブドウ酒を飲むからアル中が増えます。