私の本の読み方 27.近世日本社会と宋学
2024年8月23日
2024.5.15 実験室ブログで書いた、渡辺浩著「日本思想史と現在」の書評を読んだとき・・・丸山眞男の弟子で、丸山眞男を尊敬し、丸山眞男の見解に異を唱えた著者 (渡辺浩) が書いた・・・の記載に興味を持った。そのことは「近世日本社会と宋学」に書いてある・・・と出ていたので読んだ。はっきり言って丸山眞男が唱えた学説は何か、渡辺が出した新見解も読み取れなかった。
本所に「序」を読んでめんくらった。この本は専門書で一般の読者には難解だから、巻末の 補論1 伊藤仁斎・東涯 から読むことを勧める・・・みたいなことが書いてあった。この本はいわゆる教養書ではなく、学術書であった。著者は東大の教授で、この本は東京大学の学生向けの教科書らしい。難しいわけだ! そのせいか、難しい漢字や人名にも全く仮名がふってない、一般教養書なら丁寧な説明文が添えられる個所も、全く解説はない。漢文の読み下し文が延々と続く。そんな訳で、内容はあまり理解できなかったが、
江戸時代初期に中国の思想(宋学・・・儒教、朱子学、道教) が日本に入ってきたが、その思想はなかなか溶け込まなかった。「政治形態や家族のあり方も中国と日本ではかなり異なる。本書では様々な項目ごとに、江戸時代の宋学者を取り上げて、朱子学における解釈を細かに述べている。内容は難解で私にはほとんど理解できなかった。実際の話、丸山眞男の朱子学の理解でどこに錯誤があったか読み取れなかった。
今、関良基の「江戸の憲法構想」は、関連項目の記載に詳しいので、それを読んだらも少し宋学の理解が深まるかも知れないので、乞う、ご期待。