ゆく河の流れ 32. 海風(うみかぜ)と浜風(はまかぜ)
2025年7月6日
大阪万博の開催地は、大阪湾に埋め立てられた「夢の島」です。今年は猛暑でどの時間帯が涼しいかTV でやっていました。スタジオで気象予報士が「日中は暑いから、涼しくなるのは夕方だ」と話していました。残念ながら夕方は風が途絶えるので、もっとも熱く感じるのです。
海風(うみかぜ、かいふう)、浜風(はまかぜ)あるいは陸風(りくふう)、朝凪(あさなぎ)、夕凪(ゆうなぎ)と言う言葉があります。水はすべての物質の中で最も比熱は高いです。水に比べて陸地の比熱は低いです。比熱が高い海は、温まりにくく冷めにくいです。引きかえ、陸地は温まりやすく冷めやすいです。地上では寒気から暖気に向かって風が吹きます。大阪万博の北は陸地、南は海なので、日中は南風、夜は北風が吹きます。夜遅くなって風は逆転します。風向きが切り替わる時間帯は、無風状態になって蒸し暑くなります。朝凪、夕凪です。
そんな訳で、大阪万博の会場で涼しくなるのは、夕方ではなくて夜遅くです。北信でも陸風、海風が吹きます。善光寺平北部の田園地帯では、日中かなり強い海風が吹きます。北からの風で、気温は高いけど涼しいです。日本列じゅう熱暑で苛(さいな)まれていても、ここでは涼風が吹き抜けていました。
日中日中では
