314 ゆく河の流れ 80 社会の3元素
2025年11月17日
人生の3元素は、仕事、教養、趣味と書きました。(297 ゆく河・・ 社会的孤立者・・) 今回の、中野市の美術館構想を受けて、私の考えを述べます。 社会を3元素に例えると、政治、経済、文化だと思います。中野市長が突然提唱した美術館構想に関して、私の考えを述べます。 政治、経済、文化の見地から見て、市長の構想はバランスを欠いています。
まず政治について書きます。これだけ大きなプロジェクトを遂行するためには、行政はそれだけの手続きをする必要があります。まず建設検討委員会を立ち上げて詳細な建設案を、長い時間かけて検討しなければなりません。その間に市民は実施計画の概要を知ることになります。それを市議会にかけて初めて施行が決まります。(綿貫市長の時代、中野市健康センターの建設に関して、私は設置計画検討委員会の委員長をやりました。約1年間に亘って検討委員会を開催し、その間に石川県と南佐久郡の川上村の施設見学をしました。その計画案を中野市に提言し、市長は市議会にかけました。結果的には実施案は市議会の反対で否決されました。)(美術品取得審査委員会は美術品購入の審査を行ってきました。その予算たるやたったの50万円です。それを市長に提言し、議会に承認されて購入してきました) これまでの行政は時間をかけて、実施計画を立てて、市議会は何回も審議して実施してきました。今回の湯本市長は先例を無視して、いきなり建設計画をたちあげ、ゴリ押しで推進しようとしています。
簡易渡る
本来の美術館は文化が関与する分野です。しかし、市長案は経済に偏りすぎています。そして,文化的な配慮がかけています。市立図書館は中野の文化の発信地でした。私立図書館の森は図書館の雰囲気を高めてきました。館内の落ち着いた雰囲気も、庭園の樹木がとても良い影響を与えてきました。先人が苦労して作り続けてきた伝統を喪失してしまってはいけません。
今回の計画は、美術館と称してプロ野球選手とコミック漫画作者を顕彰する資料館だそうです。美術館は長期間に亘って存続できるものでなければなりません。市長の構想は短期的な成果を求めた構想です。中野市の地域文化が連綿と保持してきた歴史、歴史的遺物を大事にしてほしいです。中野の歴史とその遺物に関しては、私のブログで度々取り上げてきました。
「地域文化の保全などどうでも良い。観光客が沢山中野を訪れてくれれば良い」といった考えはあまりにも短絡的ではありませんか?





















