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324 アルコールに関する知識 5 蒸留酒

2025年11月26日

醪(もろみ)の状態でアルコール発酵をさせても、アルコール度数を 20度以上に上げることは困難です。20度以上のアルコール濃度を得るには、醪を蒸留して、高濃度のアルコールを得ます。結論から言うと、100度の焼酎も可能です。アブサンと言う酒がありますが、こうして作られます。ウォトゥカも強い酒です。このような強い酒をストレートで飲むと、胃潰瘍や食道ガンになるので避けて下さい。日本の蒸留酒は焼酎です。甲類焼酎は蒸留温度を下げて、(フーゼルゆなどの)混雑物を少なくして得ます。ゆっくり蒸留することで混雑物が減るのです。「いいちこ」などの甲類焼酎は「醸造用アルコール」ともよばれ、日本酒製造でアルコール濃度をあげる時にも使われます。甲類焼酎はさらっとしていて、悪酔いしないのが特徴です。  乙類焼酎は混雑物が多めです。焼酎の原料の、サツマイモ、麦、蕎麦 等の香りと味が含まれます。蒸留温度を上げて短時間で蒸留するため、アルコール以外の混雑物が増えます。

焼酎は1度だけ蒸留するわけではなくて、何度も繰り返してその濃度をあげていきます。蒸留酒の代表格はウイスキーでしょう。ビール麦やトウモロコシのどぶろくを蒸留して作ります。モルトウイスキーとグレンウイスキーがあります。モルトウイスキーの代表はスコッチウイスキーです。アメリカで作られるバーボンウイスキーの原料はトウモロコシです。ワイルドターキーが有名です。

学生の頃、酔うために飲むウイスキーはサントリーレッドでした。1本500 円  これの成分はモルトはわずかで、あとは醸造用アルコール(原料はサツマイモの水飴) に適当な調味料を加えた人造酒でした。うまいんだか不味いんだかわからないものを、友人と1本を飲み干したものです。これくらい飲むと、腰が立たなくなります。まさに腰が抜ける状況でした。朝まで飲むので、翌日は完全に二日酔いでした。

医学部2年生の時、水 1.5リットルを飲んで、血液中の諸成分濃度を測定する生理学実習で,私は実験台になりました。実習がすんで、打ち上げで アブサン を飲んだら、急性の胃潰瘍になって下血しました。1週間ほど自宅療養で自然治癒したのですが、この間医動物学の実習で山梨県の富士川流域バス旅行があったのですが、私は行けませんでした。私は、こういうことは大好きだったので、返す返すも悔しかった。あの時、水 1.5 リットル飲まなかったら、アブサンを飲まなかったら・・・、悔やんでならない。

 

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