ゆく河の流れ 23. アセチレンガスボンベ
2025年5月29日
60年前に地中に埋めたガスボンベが、建設現場で爆発して、大きな被害を出した旨報道がありました。アセチレンガスとカルシウムカーバイドのことは、水俣病とチッソ会社の解説で詳しく書いたので、それを見てください。(実験室ブログ ’24.6.04 6.10 7.08 4.23 ) アセチレンガスは酸素と激しく反応して、高熱を発生します。60年前ごろはアセチレン溶接で盛んに使われました。アセチレンと酸素を混合させた混合気を、ノズルから噴出させて着火すると、青白い炎を勢いよく吹き出します。太い鋼線をアセチレンバーナーの高熱で溶解し、鉄板を溶接するのです。今は電気溶接が殆どですが、当時は大きな船から建造物まで溶接で作られました。
不要になったアセチレンバスボンベを土中に埋めて、上からコンクリートパイルかなんかを打ち込めば、当然火花が散って着火することは当然なのですが、人はそういうことに無頓着なのには驚きます。