323 新聞を読んで 33 梅棹忠夫賞受賞者講演会
2025年11月26日

梅棹忠夫賞は信濃毎日新聞社が主催している登山家、探検家を対象とした賞である。講演会後のトークセッションには伊那市長の白鳥氏が加わった。私は2人の講演者の本を読んだことがあり、白鳥氏のことも知っている。私の長男(滋彦)が伊那市の米作りの会社に勤めていた時、市長と会って話したことがあるそうだ。市長は山や自然で町おこしに挑んでいるユニークな人である。
角幡唯介は「空白の五マイル」で第1回梅沢忠夫賞を受賞したが、私は受賞前にこの本を読んで、とても面白かった記憶がある。山や探検に興味のある方は是非読むと良いです。
高野秀行は、梅棹忠夫賞受賞作の「謎の独立国家ソマリランド」を読んで高野を知った。とても面白かった。この二人の面白さは発想の豊かさだ。単なる登山家や探検家ではないユニークな発想が梅棹陽の真価だと思う。
「酒を主食にする人」は、文化人類学的にユニークである。ソルガムを主原料にした酒、成人はアルコール度数3%のどぶろくを1日 3 リットル飲むという。子供もこのどぶろくを飲んで育つ。そして、年とっても健康で、主変で酒を飲まない種族と寿命は変わりないという。もっとも、どぶろくだけ飲んで生きている訳では無く、副食は他の種族と同じものを食べているそうだ。 酒飲み種族も現代の塩分、脂肪分の多い食事をとるようになって、病気が多いそうだ。現代人は、酒を飲んで、塩分、脂肪分の多い食事をとりがちなので、耳が痛い。
ところで、酒飲み種族が一生に飲むアルコール量はどのくらいだろうか? 記事をそのまま代入すると、アルコール量は 9 g/日 1 年で約 3.3kg となる。ヒトは一生に飲めるアルコール量は 200kg だから、60年飲み続けられる計算だ。アルコールの感受性はヒトごとにかなり差がある。酒飲み種族は、アルデヒド脱水素酵素の活性が高いのだろう。毎日のべつ幕なしに飲んでも、悪酔いしないのだろう。
横山大観は晩年は酒だけで生きていたという。享年 89歳はかなり頑健な人だったのだ。





















