ゆく河の流れ4. ニンニクは強い | 市川内科医院のブログ│実験室

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ゆく河の流れ4. ニンニクは強い

2025年3月3日

冷蔵庫の野菜室に入れておいたニンニクが芽吹いていました。こんな寒い所でも芽吹くのは驚きです。寒さに強いから、ニンニクは健康に良いと言われるのかな?  ニンニクの有効成分はとても多彩です。(調べたけど、多彩すぎて揚げきれない) ニンニクの独特な風味は、加熱すると消えるから、調理するときは火の通し具合で調節すると良いです。料理ができてから、生のニンニクをすりおろして食べたら、食後に人に会えませんね。

ニンニク注射と称して、アリナミン(ビタミンB1)を静注してもらいますが、効いたと感じるのは気のせいです。ビタミンは不足しているときに補充すれば有効ですが、普通に食事していればビタミンBは不足しません。もし不足気味だったら豚肉が有効です。必要以上に注射すれば、余ったビタミンは尿から排泄されてしまいます。アリナミンを静注すると、ニンニクの香りがしますが、ニンニクの成分の一部はアリナミン(チアミン)ですが、チアミンばかりではありません。

アリナミンの静注で、体内血液の循環時間が測定できます。心臓の働きを推測するのに、アリナミンを「用意ドン」で静注します。静脈から右心室→肺→左心室→動脈→嗅覚器官 と流れます。アリナミンが嗅覚器に到達すると、独特なニンニク臭がします。ストップウォッチで何秒かかったか計ります。心臓の働きが良い人ほど、この時間が短くなります。昔は、心臓の機能を類推するに、このテストを使いましたが、今はもっと正確な心臓機能を測定する検査があるので、アリナミン静注試験は、まずやられません。

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