徒然なるままに 22. 新聞を読んで・その4
2023年10月19日
信濃毎日新聞の夕刊で連載していたコラムが、夕刊廃刊に伴い朝刊に引っ越してきた。(中野地区はその前から夕刊の配達はなかった)私が覚えている「今日の視角」では、井出孫六や池内紀が書いていた覚えがある。10月からまた読めるようになったので、期待して読み始めた。内田樹の考え方ははもともと興味があったのて、著書や新聞記事は可能な限り読んできた。今回の記事も目からうろこであった。内田の記事は一般紙にあまり載らない事例を丁寧に拾っていて興味深い。これを読んで、台湾の人がうらやましくなった。政治家が良いのだろうか。中国が逆さ鏡になっているのかな。
「今日の視角」の執筆者を列記すると、鷲谷いづみ(生態学者)、落合恵子(作家)、田中優子(江戸文化研究家)、小林照幸(ノンフィクション作家)、姜尚中(政治学者)、そして内田樹である。この顔ぶれ、いいよね。
池澤夏樹も私が好きな作家である。彼の著書「母なる 自然の おっぱい」の冒頭で、(以下要約)「友人が仙台の動物園に行っって、オランウータンの檻に行ったらオランウータンはしきりにリンゴを食べていた。しばらく見続けていたら、そのオランウータンが友人に気付いて、持っていたリンゴを友人に差し出した。お前も食べるか? 友人はこの申し出を丁寧に謝絶したら、オランウータンは安心してリンゴを食べ続けた」と書いてあって、私はこの一文で池澤のファンになった。(話を折るようで申し訳ないが、以前、熊と遭遇して同じ感じのコミュニケーションを経験した。動物と人間は意思が通じる。ブログ実験室(このブログです) 徒然なるままに 2022.12.27 危機一髪・熊との遭遇参照 )
話を戻そう。私は池澤の書く記事を読むのが好きだ。「時の顔」で紹介されている「また会う日まで」も、新聞連載で読んだ。彼は北海道に暮らしたことがあり、その後沖縄に住んでいると聞いたが、いまは安曇野市にいると聞いて驚いた。何がよくて長野県に転居したのかな。信州ことを何か書くのかな。楽しみだな。