516 私の本 63 真のアートとは何ぞや
2026年11月6日

「反アート入門」椹木野衣著 椹木は朝日新聞の書評委員で、彼の文章は難しいが、良いところをついていて、私はこの人の著述が好きだ。実際この本を一回読んだだけでは真意が通じなかったが、このブログを書くためにパラパラめくっていたら、なんとなく理解できた。ヨーロッパの美術は神の姿を王侯貴族が描かせた画像に過ぎず、これは芸術ではなく単なる技術である。時代が下って、宗教画は民衆が勝ち取ったのだが、その時から美術作品は経済的な価値で評価されるようになってしまった。作品は価値を持つようになり、美術館に所蔵されるものになってしまった。
本来の芸術は心の中に沸き上がったエネルギーを表現するもので、作品を作るプロセスこそアートなのだ。心の中に沸き起こったイメージを表現してこそ、アートである。例えば表紙絵の火焔土器みたいな絵は、ステレオタイプの売れる絵画からかけ離れた不思議な絵である。この画像は作者のエネルギーを感じます。岡本太郎の芸術に特徴的なエネルギーに満ち溢れた作品こそアートなのだ。例えば、大阪万博で作った「太陽の塔」を例にとると、頭の中に浮かんだアイデアを設計、実際に建設し、それが万博会場で展示され、万博が終わって今も残っている。この間のプロセスこそアートなのだそうだ。椹木は言う、「太陽の塔」に火薬を詰めて、爆発させたらどうか?





















