聴診器
2022年2月17日
誤って聴心器と書きがちですが、視診、触診、聴診の聴診器で、内科医にとって重要な診察道具です。前胸部の聴診は、主に心音を聴取します。第4肋間、胸骨左縁あたりに聴診器を置いて、心臓のリズムや心雑音を聴き取ります。背部の聴診では呼吸音を聞きます。この時、被検者(診察される人)は深吸気と深呼気を繰り返します。気管や気管支を通る空気が発する音を聞くので、大きく吸ったり吐いたりしてください。この時、呼吸を止めてしまったり、大きく吸ったり吐いたりしてくれない患者さんが多く、内科医は苦労します。聴診器から聞こえてくる音はごく小さな音なので、できるだけ大きな音が出るように大きく息をしてしてください。
ほかに、聴診器はお腹に当てて腸蠕動(ぜんどう)音を聞いたり、血圧測定の際の血管の衝撃波の音、あるいは動脈狭窄があるときの雑音を聴いたり、・・・・・と、いろいろな状況で使われます。