NHK外国放送八千穂受信所
2020年5月19日
受信所は南佐久郡佐久穂町の北八ヶ岳東山麓の広大な森林の中にあります。林の所々にアンテナ線を支持する支柱が立てられているのですが、広大すぎてその全容がつかめません。確かめたわけではないけど、一辺250m(AM放送波の1/2波長)位のアンテナ線が菱形に張られているようです。もう一つのアンテナは長さ400ⅿ位の直線形でした。AM放送波の周波数は0.5~1.5M㎐であるのに対し、TV(地上波デジタル)の周波数は500MHzです。その比率は333~1,000倍にあたり,アンテナの大きさは周波数に対して反比例します。地デジのアンテナがここのアンテナ群の大きさに比べて、あんなに小さい理由が分かりますね。写真はアンテナ線を支持する支柱です。杉の丸太を繋ぎ合わせて作ってあり、近代的な施設であるのに対して、そのレトロさに驚きました。電柱に金網が張ってあるのは、キツツキに穴を開けられないようにするためだそうです。
AM放送の電波は上空の電離層と地表の間を反射しながら進み、地球の裏側からもやってきます。微弱な電波をとらえるため、このような大きなアンテナ装置が必要なのです。ひきかえ、家庭ではこんな大きなアンテナ線を張る訳にはいかないので、何100分の1の大きさのアンテナ線で受信するのですが、電波が強いので大丈夫です。