血液サラサラの薬(2)
2017年4月16日
血栓症は静脈血栓と動脈血栓に分かれ、それぞれ治療法は異なります。今回は静脈血栓について書きます。心房内や静脈内では血液がゆっくり流れており、流れが淀むと血液が凝固して血栓を生じます。静脈血栓はフィブリン塊に血球成分が絡まった状態なので、赤い色の血栓になります。
深部脈血栓症、心房細動における左心房内血栓症、僧帽弁置換術後の血栓症などの予防には、血液凝固を抑える薬が使われます。これまではワーファリン(写真左)が使われてきましたが、このことについては1月28日のブログ「心房細動の治療」で書きました。最近は写真右のイグザレルトなどのDOACと呼ばれる薬もよく使われ、静脈血栓症の予防の選択肢が増えました。(この項続く)