更科堰(せぎ)に咲くネコヤナギ
2021年3月16日
更科堰に覆いかぶさるようにネコヤナギが咲いていました。ネコヤナギの仲間にコリヤナギ(行李柳)があります。コリヤナギは杞柳(きりゅう)とも呼ばれ、その材は衣類などを持ち運ぶのに使う柳行李(やなぎこうり)の原料です。杞柳は今はビニールなどのプラスチックに置き換わりました。
中野市の延徳沖では大正時代から杞柳が盛んに栽培されました。延徳沖は水害の常襲地帯で、水害に強い杞柳が栽培されました。前の年の春先にコリヤナギの苗を植え、翌年の早春、長さ2メートルほどに伸びた杞柳を刈り取ります。それを田んぼにさして、皮が剥きやすくなるころ引き抜き、人力で剥皮します。鉄の棒を”Y”の字形に組み合わせて、その股に杞柳を差し込んで、引っ張って剥皮するのです.。それは子供たちでもできる仕事でした。私が小学生だったころ、村部の子供たちは学校から帰って柳の皮剝きをしていました。