軽井沢を歩きました
2024年5月13日
5月12日は軽井沢を歩きました。目的はこの脇田和美術館です。50Fぐらいの大作の額縁造りの参考にしようと行ったのですが、昨年末に閉館していました。軽井沢ではかなり有名な美術館らしいですが、いまどき絵画を見に来る人なんかいないかも。来る観光客は軽井沢の風土なんかちょっとも興味がなく、ショッピングとレストランが主目的みたいです。
折角軽井沢に行ったのだから、近くの「軽井沢ニューアートミュージアム」(略してKanam)へ行きました。大きな建物で、内部は美術館と、いくつかのテナントが入っていました。左端の左端人物はのオブジェ?です。
美術館は一つ一つの部屋は大きくゆったりしているのですが、展示内容がスカスカで、入場料2000円は高かった。唯一、この絵(50F?) が目を引いたので写してきました。(もしかしたら、撮影禁止だったのかな?)
ただ、面白かったのは動画でした。一つ目は芝生で日光浴をする男女2人を俯瞰して、どんどんカメラを引いていく。地球引力圏を脱し、衛星(月)との共同体、多くの惑星と太陽(太陽系)、太陽系の近くの普段私たちが見ている恒星群、銀河系の一部に見える太陽系、銀河系全体の渦巻き構造、さらに、大宇宙にまばらに存在する大宇宙・・・。一転して、逆に近付いていって、再び日光浴をしている人を写す。さらにヒトの体内までカメラは侵入し、組織、細胞、細胞核、二重らせん構造、分子、元素、素粒子、クウォーク・・・・と拡大して見せる。この動画の中で10の40乗倍ぐらいに拡大、縮小して見せてくれる。この動画の中で、画像ははっきりした構造と、漠然とした雑音(カオス)を繰り返す。つまり、はっきりした画像は入れ子構造になっている。それは、フラクタル構図であり、良寛の言う「三千世界(みちおうち)に降る淡(あは)雪」である。(最近、私はNATURE FIX を読んでから、この分野に興味がある)
もう一つの動画は、幅15mぐらい?の横長の大画面で、深海にすむ肺魚の泳ぐ姿を見せる。バックの色を赤から青に変化させながら、ゆっくり泳ぐその姿は感動ものだ。実写ではなくイメージなのだが、解像度が良くてリアルさが素晴らしかった。
旧軽の駐車料金800円もしたので、近くの雲場池まで歩きました。この池は、軽井沢を流れる精進場川の支流を灌漑用にせき止めたものです。そのため細長い池で、周囲は自然が豊かです。
雲場池の近くに、正宗白鳥の文学碑がありました。「花をよび 花のいのちは いく年ぞ 時過ぎてたづぬれば 花はなし あるはただ いおばらのみ」と読めます。
今回、私が歩いたのは「旧軽井沢」と呼ばれる地区です。地籍的には軽井沢なのですが、信越線が通って国鉄軽井沢駅が出来たとき、駅付近を新軽井沢としました。そのため、もともとの「軽井沢」を、通称で「旧軽井沢」と呼ぶようになりました。