今回の大雪
2017年1月18日
私の観測(中野市)では、13日から降り始めた雪は昨日(17日)までに降雪量130㎝、積雪は78㎝に達しました。近年、経験したことのない降雪量でした。その原因を高層天気図で説明すると、本来は上空が低気圧(寒気)であるべきシベリア東部から北極海かけて、高気圧(暖気)が発達した為です。押し出された北極寒気が日本列島に向かって南下しました。また、北極寒気の南下を阻止する太平洋高気圧が昨秋以降弱まった為、高層の寒気が北海道の北で東西に長々と居座る状況になり、冬型が長引きました。一方、今冬は日本海を北上する対馬海流(暖流)の海水温が高く、水蒸気の蒸散が高まって雪雲が発達しました。加えて、今回は気圧配置(通常の天気図)で、等圧線が南北に走る強い縦縞模様になったので、特に中野飯山地方で雪が強く降りました。
この大雪で地球温暖化なんて信じられないかも知れませんが、シベリア東部の高層高気圧の発達や日本海の海水温の上昇は、地球規模の気象変動が起こっている危惧を否定できません。