旧・西条グラウンド
2021年3月3日
別名、カドミ・グラウンドとも呼ばれてきました。西条堰に流れ込んだカドミウムを含んだ汚染水は、下流の西条地区の水田に流れ込みました。レンズ研磨工場ができて十数年たった時(昭和50年頃?)、水田の表土や産米から基準値以上のカドミウムが検出され、にわかにカドミ公害が表に出ることになりました。幸い、健康被害が出る前に気づいたのですが、水田の表土に含まれるカドミウムを除去するために、大工事が行われました。カドミ汚染が激しい水田の周りを四角くコンクリートで囲い、周辺のカドミウムの濃度が高い表土をその中に集めました。それが、南北に175ⅿ、東西に200ⅿ、広さ3.5 ha のの西条グラウンドです。今ここは、サッカー場、学校給食調理場、高校のグラウンドになっています。(写真)
一企業のずさんな排水管理で、多大な公費と優良な農地が失われてしまいました。 ただ、公害をひき起こした会社の名誉のために申し添えておきますが、この会社はその後中野市を代表する優良企業に発展しました。今はカメラ・メーカーとして、ドイツの有名ブランドのライセンスを獲得して高級なレンズやボディーを生産しています。