家の庭のユキツバキ | 市川内科医院　院長のブログ│休憩室

日本の野生のツバキはユキツバキとヤブツバキですが、この花は「ユキ」の方です。黒澤映画に、三船敏郎が演じた「椿三十郎」があります。「ツバキ屋敷から流れる小川に、色はどんなでも椿の花が流れてきたら討ち入れ」と三十郎は手下に言います。椿屋敷に忍び込んだ三十郎が椿の(赤い)花を摘み取って、小川に流すのですが、運悪く敵に捕まってしまいます。三十郎が敵に『俺の流がした椿は白い色で、それは「襲撃やめ」の合図だ」と嘘を付くのです。それを信じた敵が油断している隙に、手下たちが襲撃してきて、三十郎たちは勝つのです。そして、三十郎が言います「椿に白花なんかない！」がオチです。初めから手下に打ち入らせるつもりだったのです。最も、映画はモノクロームだったので、よく見ていなければ赤色か白色か気づきにくかったです。原作者は椿の色は赤と知っていたのでしょう。日本のツバキは野生種はすべて赤花で、園芸種を含めて白椿は殆どありません。